先日、教員や療育に携わる教育関係者を集めたイベントを企画しました。
その中で、「障害のある子にとってどこで学ぶのが果たして最適なのだろう」
という話が出ました。
障害特性やスキルに合わせて
特別支援級や支援学校に分けて学ぶ現在のやり方がいいのか
または、インクルーシブと呼ばれるように同じ場で一緒に過ごすことで相互理解の機会を作るのが良いのか…このテーマはボク自身、教員をしている時も、ーそしていま療育の場で働いている中でも常々考えていることです。
ここで「インクルーシブ」という言葉のおさらいです。もしかしたら初めて聞く方もいるかもしれませんね。
インクルーシブって何?横文字で分からないよ
確かに、分かりづらいよね
インクルーシブとは、直訳すると「包括的な、包み込むような」となります。そして教育の場で使われる場合は、「あらゆる人が孤立したり、排除されたりしないよう援護し、社会の構成員として包み、支え合う」という社会政策の理念を表します。
つまり、障害を理由に除け者にしたり、隔離したりは
やめようよって動きのことだべ
ここで、教育関係者の中でよく見られるあるイラストを紹介します。
野球の試合を観戦している子ども達の様子です。
しかしグラウンドとの間に塀があり、ほとんどの子が観戦できていません。この塀が「障害」や「子どもが抱える困り」だと思ってください。
次が、平等の考え方です。
困っているなら、みんなへ一律で補助具をあげようとする動きです。右側の子にとってはいらない支援ですし、左側の子はそれでもまだ試合を見ることはできていません。
平均をとって一律にとするとこういったことが起きます。
次が公正の考え方です。
必要な子に、必要な分だけという支援の形です。一枚目に比べるとだいぶ良くなってきたのではないでしょうか?
少なくともkれでみんな試合を観ることはできていますね。ですが、もう少し踏み込んでみましょう
つぎは環境面へのアプローチをするという考え方です。そもそものところで塀ではなくフェンスやガラスであれば、困りもなく見られますよね
この考え方は、バリアフリー、ユニバーサルデザインとも呼ばれています。
車椅子の方にとっての障害(バリア)を段差を無くすことで(フリー)にするという考え方ですね
さて、ここまでが巷でよくみる4枚のイラストです。
ただ、イベントの中で話をしていて、自分の中でまだモヤモヤしている気持ちがあることに気がつきました。そもそも自分…野球観戦好きじゃない…という気持ちです(笑)
つまり学習課題に対しての興味関心という問題です。皆さんも学生時代に感じたことはありませんか?「こんな分数の問題なんて将来使わないでしょ?」「なんで鉄棒なんてやらなくちゃいけないんだ」と
こういった意欲がない状態の子どもに対して、その学習課題の面白さを伝え、子どもの興味関心を引き出すのがプロとしての教師の役目だと言えます。ただそれでもやっぱり好きになれない、興味が湧かないということは往々にしてあります。
またもしかしたら、野球は好きだけど
人混みや大きな音が苦手でスタジアムへ行くのが苦痛な子がいるかもしれません
…となると
自分の中でこんなイラストが頭に浮かびました。
何を学ぶか、どこで学ぶかは自分で選んでいく
いま教育現場で課題とされている不登校やフリースクールなどがこれに当たるかもしれません。もっともっと幅広い選択肢が教育の場に生まれていったらいいなぁと思います。
このサイトもその一助となれたのなら嬉しいです
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