人の話にわり込む

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療育の現場でも、指導後に今日の様子を親御さんに伝えようとしているタイミングで

「ねぇ、先生あのさ」と話に割り込んでくる子がいます。我が家では4歳の娘がちょうどそんなお年頃。奥さんと話しているタイミングで、「ねぇママ〜」と話に割り込んできます。その場では「いまママとお話しているからちょっと待ってくれる?」と声をかけるも、「ヤダ!待てない」と突っぱねてくる娘。

余裕がある時には、「まぁじゃあ、あとで時間のある時に話そうか」「子どもを寝かしつけた後でもいいかな?」と切り替えることもできますが、急ぎで話さなければならない時などはついイラついてしまうものです。

では、どうして子どもは人が話している時に割り込んでしまうのでしょうか?

自分を見てほしい注目要求

まず考えられるのは、自分のことを見てほしいという要求からくる行動です。

「パパとママが話していて、あたしの方を全然見てくれない」といった場面ですね

この場合、「自分を見てほしい」が求めていることになるので、「ちょっと待っててね」という言葉かけは入りません。この場合、効果的なのは「子どもの話に、ちょっと付き合う」です。話しかけてきた子どもに対して、「どうしたの?えっ!?アリさん見つけたの?すごいじゃん!お話終わったらパパにも見せてね」…こんな感じです。

一旦、子どもの見てという気持ちを受容してあげる、そのあと約束をするという流れです。または、おつかいを頼むことも効果的です。「えっ!?アリさん見つけたの?じゃあさ、この入れ物に捕まえてみてよ」と、これでその子がアリを捕まえている間は時間に猶予ができます。

あとで、など抽象的な指示が苦手

こういった場面で大人がよく使う言葉が「ちょっと待ってね」「あとで聞くね」「もうちょっとだから」などの声掛けではないでしょうか?でも、このどれもが子どもにとってはあいまいで、一体いつまで待たせるんだ!?という気持ちになっても不思議ではありません。

そこでおすすめなのが、時間を決めて具体的に伝えることです。

特に子どもウケが良いのは『ねずみタイマー』(LITALICOアプリ)やタイムタイマーと呼ばれる道具です。

これらは視覚的に時間が減っていくのが分かるため、子どもも見通しを立てやすいです。特にねずみタイマーは、ねずみがリンゴをどんどん齧っていくのを眺めているのも楽しく、待つことが苦になりにくいです。

状況把握の苦手さ

話に割り込むお子さんの中には、自分が割って入ることで、相手が迷惑しているということを読み取るのが苦手なお子さんもいます。また多くの人は、話の間や相手の仕草、表情などから、その話題が終わったかどうか判断しますが、子どもの場合それらが読み取れていないこともあります。

こういった場合には、子どもに対して「いま大事なお話をしているから、○○して待っててね」など、状況を伝えてあげることが大切です。また、もし可能であれば、「いまパパと次のおやすみどこにお出かけしようかってお話ししてるんだよ」といった感じに大人の会話を要約して話してあげることも効果的です。

まとめ

話に割り込んでくる子が、割り込むことで何を得たいと思っているかを見つけることで、関わり方のヒントが見つかるかもしれません

「もう!今話してるの分からない?邪魔しないであっち行ってなさい」など邪険に扱わず、面倒でも子どもの気持ちに寄り添うことが、子どもの安心感に繋がります。

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