学校の先生からよく聞かれる悩みの一つがこれです。
飛び出さないまでも、席を立って教室内を動き回って困るなどの相談を受けることがあります。
では、目の前のお子さんはどうして席に座っていられないのでしょう?
①目の前の課題への回避行動
つまり、いま「やらされている課題」をやりたくないという意思表示です。
それはプリントをグシャグシャにすることかもしれませんし、教室から飛び出すことかもしれません。
たとえばそれが、子どもの好きなYouTubeやゲームだったらと考えてみてください。きっと席は立たず、むしろ集中して画面にかじりついているかもしれませんよね
こういった場合、まずは提示した課題が本当にその子に合ったものかを見直してみましょう。また、
たとえ少しスキル感が高い課題だとしても、ヒントがあったり、大人の手助けがあればできることもあります。そっと側に寄り添い、子どもの様子を伺って困っている場面で「手伝おうか?」と声をかけるだけでグッと離席は減るはずです。
②環境面での刺激があった場合
たとえば窓の外から救急車のサイレンが聞こえた、校庭で他のクラスが楽しそうにドッチボールをしている、隣の席の子がうるさいなど、周りからの刺激に対しての回避行動ということも考えられます。
この場合は、その子が何に過敏なのかを知ることが大切です。音に対しての過敏さなのか、視覚情報に対しての過敏さなのか、もしくは匂いに対してなのか…
【音に対する過敏さの場合】
イヤーマフは見た目はヘッドホンのような形ですが、音を適度に遮断して、刺激を除去してくれるものです。最近はネットでも手頃な値段で買えますし、大型の量販店なのでも取り扱っている場合があります。
付け心地などの好みもあるかと思うので、店頭で試着するのがオススメです。
【視覚情報への過敏さの場合】
目につくものが刺激になる場合は、その刺激になるものを取り除く、もしくは見えなくするというのが有効です。
パーティションで机を囲ったり、使わないものに布などを被せておくなどするだけでも、落ち着く場合があります。
③じっとしているのが苦手な感覚探求
ADHDのお子さんなどに多いのが、「じっとしていることが苦手」ということ
カラダのどこかを動かしていたい、体感が定まらないためモゾモゾするなどがあります。ここで注意したいのは「お背中ピン、良い姿勢でしょ!どうしてすぐ立ち歩くの!?」といったような叱責です。
姿勢保持の練習はもちろん大切ですが、そもそも苦手なんです。だとすれば、「学習中は、椅子に座らなければいけない」という固定観念を一度外してみるのはどうでしょうか?
「集中して学習に取り組むこと」が目的なのであれば、立って勉強してもいいわけです。(最近は会議を立ってやる会社もありますよね)それに集中できるのであれば、バランスボールに座ってもいいし、なんならクッションに座り込んだり、寝転んだりしながら勉強したっていいはずです。
写真左から バランスボール、ピントスクール、プロポーションチェア
そして最後の右端が、お友達の建石尚子さんのブログから、フィンランドの授業風景です。
海外の授業風景は、見て知るたびに自分の価値観が更新される感覚があります。ぜひ、建石さんのブログ記事もご覧ください。https://note.com/little_tonttu/n/n345899ffb311
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