このページでは、手先の不器用な子でも使いやすい「切るための道具たち」を紹介していきます。
切る動作もまた、高度な動きになります。はさみは中指と親指を使った開閉の動作、はさみを持っていない手で切る紙を押さえたり、切る線に沿って移動させたりという動作を同時に行います。
こういった複数の動きを一度にすることを「協調運動」と言います。発達障害の子の中にはこの強調運動が苦手な子が多くいます。なおんでここでも「引き算」の考え方で、その複数ある動作のうち減らせるものはないか?と考えてみます。
たとえば、刃を閉じた後に「開く」という動作をサポートするのがこちら
長谷川刃物 カスタ
名前の通りカスタネットのような形をしたハサミ。
握るだけで切ることができるユニバーサルデザインです。
刃先には安全カバーも付いているため小さな幼児から安心して使えるデザインが特徴です。
クツワ STAD 安全はさみ きっちょん
ハサミで切ることはできても、閉じた刃を開く動作が苦手という子もいます。そんな子におすすめなのが、こちらのハサミ。スプリング(バネのように勝手に開く)機能のため、握るだけでサクサク切れるのが特徴です。
みんなのはさみmimi
こちらは一風変わった形状で手のひらで押すことで切ることができるユニバーサルデザインです。グリップ部分は幅広なので、手を離しても自立します。
刃を閉じて、開くという動作に慣れてきた子には
コクヨ エアロフィットサクサ
刃先をよく見てください。アーチ状に曲線になっているのが分かりますか?この形状のおかげで少ない力でも軽く切ることができます。また持ち手にはエアークッションが付いており、手が疲れにくいというのが売りのようです。
親子ばさみ
変わった形状ですよね?どうして穴が4つもあるのかって?子どもの手を包むような形で大人も握り、一緒に切る補助具になります。
写真2枚目の方が分かりやすいですね
Qカット(はさみ補助グッズ)
ハサミは協調運動で複数の動作があるから難しいという話をしました。その中から「反対の手で紙を抑える」という動作を無くしてくれるのがこちらです。シリコン製の重りでしっかりと紙をホールドしてくれるので、片手で切ることだけに集中することができます。
同じ理屈で、親や先生が紙を押さえてあげて、お子さんの切る動作に合わせて紙を動かしてあげるのも効果的です。
そして一言に切るといっても、直線なのか、曲線なのか、一度で切れるか、ジョキジョキと複数回切る必要があるかで難しさは変わってきます。そのあたり話し始めると長くなるので、そのうち無料プリントの方で、スモールステップに基づいたもの紹介しますw
興味ある方は「モンテッソーリはさみのお仕事」とかで検索するとワクワクしますよ(笑)
また、そもそものところで
「切ること」だけを考えるのであれば、何もハサミの形状にこだわる必要はありません。
ペーパーカッタースライド式
簡易的なものであれば100円ショップにも売っていますが、こういったスライド部分が大きく、手のひらで押さえながら切ることができるものが個人的にはおすすめです。まっすぐに切る作業課題などにも重宝しています。
ペーパーカッター裁断式
ギロチンのような形状のこちらは、グリップを握りながら下ろすという動きなので、不器用なお子さんでも扱いやすいです。
個人的に切る時の音が好きですw
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